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3月19日
〔1〕医史学
   安井広廸「漢方医学の歴史的変遷について」
〔2〕自由演題
   川島「韓国漢方について」
   (1)参考図書『朝鮮医書誌』(三木栄著)
   (2)『東医宝鑑』(1613)以前と以後
     (イ)以前『郷薬集成』(1433)
        『医方類聚』(1445)
     (ロ)『東医宝鑑』80数種の本の集大成であり、神仙思想、道教などをうけついでいる
     (ハ)以後、東医宝鑑の解説書の類である
   (3)四象医学 東医寿世保元(李済馬著)
     体質医学であり一貫堂医学に重なる所がある
     (イ)漢方との区別
        漢方 五蔵は対等(力が同じ)
        四象医学 五蔵は上下の関係がある
     (ロ)分類法
        ・太陽人 肺が大きく肝が小さい 上半身が盛壮、下半身虚弱
        ・太陽人 肝が大きく肺が小さい 肥満で健実、腹部がしっかり
        ・少陽人 脾が大きく腎が小さい 胸厚く、腰せまい
        ・少陽人 腎が大きく脾が小さい 胸せまく、腰が広い
     (ハ)韓国ではどのように使っているのか?
        いろいろ方剤を出しても良くならないとき見方を変えるときに使う
〔3〕漢方処方解説     矢数圭堂会長「大承気湯」
〔4〕臨床   原桃介
 (イ)膝関節の腫脹の例
 (ロ)喘息患者の例
  矢数道明名誉会長より間欠性跛行に八味丸料を使用した例と、
  足の母指の脱そに当帰四逆加呉茱萸生姜湯を使用した例の説明
〔5〕矢数道明名誉会長
 (イ)「とりかぶと」
 (ロ)「脳腫瘍に柴苓湯と山豆根末」
 (ハ)「脳腫瘍術後の複視に桂枝茯苓湯」


4月23日
〔1〕素問  大貫 進「咳論篇第三十八」

(1)病の治療
   (イ)五臓六腑の分類による治療:風論(42)、痺論(43)、痿論(44)
   (ロ)三陰三陽の分類による治療:熱論(31)、厥論(45)、瘧論(35)
(2)咳とガイ【亥欠】の違いについて→ガイの方が適している
(3)五臓六腑の咳に使用する薬方について(王肯堂の証治準繩より引用)
〔2〕自由演題 菊谷豊彦「気管支喘息に関する漢方治療について」

(1)定義及び機序について
(2)対症療法及び根治療法について
(3)アトピー型(外国型)と感染型(内因型)喘息の分類
(4)『内科秘録』からの引用
       分類          使用処方
      ・感冒からの喘息     小青竜湯合麻杏甘石湯、桂枝加厚朴杏子湯
      ・酒客及び支飲からの喘息 増損木防已湯
      ・虚陽上攻した場合    蘇子降気湯
      ・津液枯渇した場合    定喘湯、滋陰降火湯
      ・気道高く脈結代した場合 鍼砂湯
(5)実証と虚証での実際の治療について
(6)気道の湿と燥の違いと治療について
(7)発作時の漢方治療は中等度以上は適さない
〔3〕『漢方処方解説』     室賀「大青竜湯」
〔4〕症例検討 室賀

症例〔49才、男 170cm、64kg、15年前にエリテマトーデスと診断され、以後多数の医師を歴訪し、多数の漢方薬を短期間ずつ試みている〕 

某氏:
医師も転々と変わる患者には、虚証なら桂姜棗草黄辛附湯を与えると、症状に変化が現われ、漢方治療を見直し、医師に協力的になって治療に従うようになる。虚証でなければ将軍湯を与えてみる
〔5〕『漢方治療百話』  矢数圭堂会長
 (1)「脳腫瘍手術後の複視に桂枝茯苓湯」
 (2)「脳腫瘍(癌)手術後に排膿散と山豆根末」


5月21日
〔1〕医史学  小曽戸洋

 「漢方文献の善本を所蔵する図書館とその利用法台湾国立故宮博物院所蔵楊守敬観海堂本」
薬学図書館(27:1(1982)
〔2〕素問 大貫 進

(1)「咳論篇第三十八」
 (イ)咳嗽の針の治療法
    分類  治療
   臓の咳 1.五行穴の兪土穴、2.背にある兪穴
   腑の咳 1.五行穴の合土穴、2.霊枢の邪気蔵府病形の合穴
   浮腫   1.五行穴の経穴、  2.病にあてはまる経脈
 (ロ)咽と喉の違い

(2)『漢方治療百話』第2集P672の転矢気と転失気について
  矢(シ):弓矢の矢のこと。直線で短かいこと。便のことで尿に同じ
  失(シツ):手からスルリと落ちること。以上のことより転失気の方が良い
〔3〕『漢方処方解説』   「大防風湯」
〔4〕症例検討 細川喜代治

症例〔44才、男、171cm、44kg、
慢性の下痢で30才のころから仕事をする気力が無くなってきたので下痢を治してもっと太りたい〕
〔5〕矢数道明名誉会長

(1)「脳腫瘍手術後の失明に排膿散と山豆根末」
(2)「脳腫瘍と漢方治療の限界」
(3)「仏説女耆婆経の頭蓋骨手術」


6月18日
 〔1〕医史学 安井広廸

「曲直瀬道三とその医術」〔資料配布〕
日本で最初の〈察証弁治の全書〉を作る。特に朱丹渓の影響を強く受ける。
〔2〕『漢方処方解説』  室賀昭三「托裏消毒飲」
〔3〕症例検討 矢数圭堂会長

症例〔37才、男、大きくがっしりとしている。鼻がつまり、寝つきが悪い。
昭和49年に初診を受け、小青竜湯、葛根湯、辛夷清肺湯、荊芥連翹湯、桂姜棗草黄辛附湯、大柴胡加桔梗石膏湯など飲ませたが良くならない〕

某氏…鼻づまりと寝つきが悪いだけなら、香蘇散が良い。
〔4〕『漢方治療百話』 矢数圭堂会長「常習性頭痛に呉茱萸湯」


10月15日
〔1〕素問 大貫 進「挙痛論篇第三十九」

(1)積について
   加藤説……禾(いね)を集めること
   藤堂説……収穫した稲や麦の束を積み重ねること
   白川説……賦貢を貯えること

(2)癪について
   意味は、つもりつもって病となった病名で、中国には“癪”の字は無く、元々“積”。
   金匱要略での積は蔵病、痛不移のことで、聚は府病、痛移のことである。
〔2〕自由演題 原 桃介「漢方薬と洋薬の併用」〔資料配布〕
〔3〕『漢方処方解説』  室賀昭三「竹葉石膏湯」
〔4〕症例検討  菊谷豊彦

(1)症例〔46才、男 170cm、65kg
主訴は下腹部痛と腰痛。小腹硬満有り、X線異常無く、脈は浮実、便秘、発汗少、色は浅黒い。
五積散など投与したが効果無し。〕

(2)小腹硬満は骨盤内欝血と考えられる。
〔5〕『漢方治療百話』 矢数道明名誉会長

(1)「頑固な頭痛と痙攣発作に五苓湯」
(2)「頑固な偏頭痛が五苓湯で」


11月19日
〔1〕素問 大貫 進「拳痛論篇第三十九」
 九気について
  九気はこの篇にしか出ていない。
  内因の喜・怒・思・悲・恐・驚、外因の寒・熱、不内外因の労の九つである
〔2〕自由演題     細川喜代治「小児の小建中湯の症例について」

 ・子供の外来の5〜10%は腹痛
 ・子供の腹痛には証に関係なく小建中湯を与えてみたら結果は良い
 ・器質的変化では無い腹痛の判断
  (1)痛覚部位が一定しない
  (2)朝に痛む
  (3)頭痛を伴う
  (4)睡眠中には痛まない
 
原因……甘えん坊、神経質など
対策……過保護・虚弱児あつかいしない
〔3〕『漢方処方解説』 矢数圭堂会長「治頭瘡一方」

(1)馬明湯について 目の病に使用
(2)福井家の「治頭瘡一方」について
〔4〕症例検討 張 仁彰

症例〔42才、男、中肉中背。
7月10日に飛行機の離陸時に胸苦しくなり、1週間後にも同様の状態となり、以後週に2〜3回発病。医大では異常無し。前兆として、だるく、眠くなり、排便促進。冷房が入ってから死にたい気分になった。感情の起伏劇しく、せっかち。腹水音有り、ゲップが有り、発作時はきけが有る。〕

治療
(1)仲後奔豚湯……発作は収まったが味が嫌いになる。
(2)茯苓散……胸にガスが溜まる感じがする。
(3)茯苓飲合半夏厚朴湯……ガスが出て、排便良くなった。
〔5〕『漢方治療百話』  矢数圭堂会長

(1)「頑固な三叉神経痛に五苓散」
(2)「頑固な頭痛に半夏白朮天麻湯と五苓散の治験」


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